2025年度第6回公開講座(12/7)を開催しました。
12月7日10:30より「武田家最後の十一日間~史料から導き出される自死に至った十一日間
を考察する」と題して、松本憲和氏(小山田信茂公顕彰会(以下、顕彰会))による講演
がありました。参加者は53人でした。
かの戦国時代、小山田信茂は郡内地域の領主であり、武田家の臣下でした。織田・徳川
連合軍との長篠の戦いに大敗した武田家は、その後敗走を重ねました。武田勝頼は郡内地
方にまで追われ、岩殿城を目指してきました。
通説によると、小山田信茂は笹子峠の手前に至った武田軍を裏切り、織田方についたと
されています。武田勝頼は数少なくなった家臣と一族を連れ、日川上流の天目山に落ち延
び戦いましたが力尽き、一族もろとも自刃し、武田家は滅亡したとされています。
それに対して顕彰会は、「小山田信茂は武田家を裏切っていない」という新説を唱えてき
ました。松本氏はその調査・研究の中心を担ってきました。30年以上にわたる調査研究の
成果を、豊富な資料と共に報告されました。報告後は、参加者からの活発な質疑応答がな
され、盛会のうちに終えました。(文責:地域研究センター(佐藤))